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過敏性腸症候群

過敏性腸症候群(IBS)
について

大腸カメラなどの検査で炎症や腫瘍などの器質的疾患を認めないにもかかわらず、腹痛や腹部不快感をともなう下痢、または便秘などが慢性的に持続する状態です。排便すると痛みが軽くなるのが特徴です。原因ははっきりとは分かっていませんが、ストレスによる自律神経の異常やホルモンバランスの乱れによって、腸の動きが悪くなることで引き起こされると考えられています。ときどきひどい便秘になったり、緊張するとお腹を下すという人は多くがこの過敏性腸症候群(IBS)ではないかともいわれています。ストレスの多い現代人に急増しており、日本における有病率は10~20%ともいわれています。

代表的な症状

  • 長期間(数週間~数か月)にわたっておなかの不調や痛みがある
  • 下痢や便秘が続いている
  • 下痢や便秘を交互に繰り返す
  • 排便をすると痛みが一時的に和らぐ
  • 排便の回数が不規則
  • 残便感がある
  • ストレスで症状が悪化する
  • 寝ている間はおなかが痛くならない

これらの症状でお困りの方は過敏性腸症候群(IBS) の疑いがありますので、当院へご相談ください。

過敏性腸症候群の検査

過敏性腸症候群の症状は大腸がん、潰瘍性大腸炎、クローン病などほかの消化器疾患とも共通しています。そのため過敏性腸症候群と診断するためには大腸内視鏡を行って大腸がんや炎症がないことを確認しておくことが大切です。
当院では、経験豊富な医師が苦痛に配慮した丁寧な大腸カメラ検査を行っておりますので、大腸カメラ検査に不安をお持ちの方も一度ご相談ください。

当院の大腸カメラ検査

過敏性腸症候群の治療

治療目標は最終的に患者さん自身が症状の改善を実感することです。
生活習慣の改善と薬物療法が中心になります。

生活習慣の改善

食事により症状が悪化する場合はアルコール、高脂肪食、カフェインなどの刺激物、牛乳・乳製品など誘因となる食事内容を可能な限り避けます。食物繊維を多く含む食品(果物・野菜・イモ類など)を適度に摂取します。便秘症には適度な食物繊維や脂質の摂取と十分な水分摂取が必要です。乳酸菌やビフィズス菌は腸内環境を改善することから摂取が勧められますが、時に便秘が悪化することもあり注意が必要です。
また適度な運動はストレス解消に効果的といわれていますので、ウォーキングなどから始めて運動を習慣化することも効果的です。

薬物療法

生活習慣を改善しても効果が不十分である場合などに、生活習慣の改善と並行して薬物療法を行います。過敏性腸症候群は、主な症状によって下痢型、便秘型、便秘と下痢を繰り返す混合型に分けられます。これらと患者さんの症状を考慮して、一人ひとりに合わせた薬を処方します。