TOPへ

腸炎

感染性腸炎

感染性腸炎について

感染性腸炎とは細菌やウイルス、寄生虫などが体内に入り込み、小腸や大腸で増殖した結果、嘔吐や下痢、腹痛などの症状を引き起こす病気の総称です。汚染された食べ物や水を摂取することで感染することが多いですが、ヒトからヒトへの感染や、動物からヒトへと感染するものもあります。気温や湿度の高い夏季には細菌性腸炎が、乾燥して気温の低い冬季にはウイルス性腸炎が流行する傾向があります。

感染性腸炎の症状

  • 腹痛
  • 嘔吐
  • 下痢  
  • 血便

など

主な症状は腹痛や嘔吐、下痢です。発熱や血便を生じる場合もあります。
下痢に嘔吐を伴う場合、脱水になりやすいため、高齢者、乳幼児では注意が必要です。水分摂取をこまめに行うことはもちろんですが、症状が改善しない場合は早めに当院を受診ください。

感染性腸炎の原因

ウイルス性胃腸炎

ノロウイルスやロタウイルス、アデノウイルスなど、さまざまなウイルスが原因となります。
中でもノロウイルスはウイルス性食中毒の原因としても最多を占めます。一年を通して発生しますが、特に冬季(12~1月)にかけて流行しやすく、感染力が強いことで知られています。通常のアルコール消毒では効果に乏しく、次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤)での消毒が有効です。

細菌性腸炎

主なものにカンピロバクター、サルモネラ、病原性大腸菌(O-157)などがあります。このうちカンピロバクターが細菌性食中毒の中では最多を占めます。加熱不十分な鶏肉などが原因となります。

感染性腸炎の検査・診断

問診で数日以内の食事内容や、同じものを食べた方で同様の症状がいないかなどを伺います。また必要に応じて採血、便培養検査、腹部CTなどを行います。血便が認められる方は、ほかの疾患がないか確認するためにも、症状が落ち着いてから大腸カメラ検査を行うことが勧められます。

当院の大腸カメラ検査

感染性腸炎の治療

多くは安静と十分な水分補給で軽快します。脱水や、嘔吐などで水分摂取が困難な場合は点滴を行います。感染性腸炎では基本的に下痢に対して下痢止めを処方しません。下痢は腸内で増殖した病原体や毒素を排出するための生体反応でもあり、下痢を止めることでかえって症状が悪化することもあるためです。また細菌感染が疑われる場合には抗生物質の投与も検討します。

感染性腸炎の予防

普段から手洗いや消毒を行うことが感染予防に役立ちます。調理ではしっかりと中まで加熱することや、生ものが触れた手やまな板はその都度しっかり洗うことが重要です。また、家族が感染した場合にも、手洗いや消毒をしっかり行うことで感染を広げてしまうリスクを減らせます。

虚血性腸炎

虚血性腸炎について

腸管に酸素や栄養を供給する動脈に血流障害が起こり、血流が不足する(虚血状態になる)ことで、大腸粘膜に炎症や潰瘍が生じる病気です。特に下行結腸やS状結腸に多く発生し、重症度によって一過性型、狭窄型、壊死型の3つに分けられます。高齢者、特に女性に多く、繰り返しやすいことや経過によっては手術が必要となることもあるため、注意が必要です。

虚血性腸炎の症状

  • 腹痛
  • 下痢
  • 血便

など

突然の急激な腹痛、冷や汗が起こり、その後血便が生じるというのが典型的な症状です。放置すると重症化することもあるため、このような症状がみられた場合は、早めに当院までご相談ください。

虚血性腸炎の原因

腸管への血流障害は動脈硬化などの血管側の因子と便秘などの腸管側の因子が複雑に絡み合って起こります。ストレスや生活習慣もリスク要因とされています。高齢者、特に女性に多いですが、若年者でも起こります。

虚血性腸炎の検査・診断

問診では症状、既往歴、服用している薬などについて伺います。また必要に応じて血液検査、腹部CT、大腸カメラ検査などを行います。大腸カメラ検査は粘膜を直接観察できるので、虚血性腸炎だけでなく他疾患の診断にも有用です。

当院の大腸カメラ検査

虚血性腸炎の治療

虚血性腸炎の多くは数日間安静を保つことで自然に軽快します。軽症の場合は外来通院をしながら自宅で消化の良い食事と安静を保ち、経過をみます。腹痛が強いなど、外来での加療が難しい場合は入院での治療も考慮されるため、入院可能な医療機関へ紹介致します。